将来の約束

 父親と時雄は暫くその機関破裂のことに就いて語り合った。不図《ふと》、芳子は、「お父様、家では皆な変ることは御座いません?」「うむ、皆な達者じゃ」「母さんも……」「うむ、今度も私が忙しいけえナ、母に来て貰うように言うてじゃったが、矢張、私の方が好いじゃろうと思って……」「兄さんも御達者?」...

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芳子は遂に父親の前に出た

「だッて、父様に久し振じゃありませんか。どうせ逢わないわけには行かんのですもの。何アにそんな心配をすることはありませんよ、大丈夫ですよ」「だッて、奥さん」「本当に大丈夫ですから、しっかりなさいよ、よくあなたの心を父様にお話しなさいよ。本当に大丈夫ですよ」 芳子は遂に父親の前に出た。鬚《ひげ》多...

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十日に時雄は東京に帰った

[#8字下げ]八[#「八」は中見出し]

 十日に時雄は東京に帰った。 その翌日、備中から返事があって、二三日の中に父親が出発すると報じて来た。 芳子も田中も今の際、寧《むし》ろそれを希望しているらしく、別にこれと云って驚いた様子も無かった。 父親が東京に着いて、先《ま》ず京橋に宿を取って、牛...

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